
新人ケアマネが「辞めたい」と悩み退職理由にする7つの原因とは?
・ケアマネを取ったばかりだけど、もう辛くて辞めたい…
・この悩みは新人ケアマネの自分だけが抱くものなのかな?
・精神的ストレスでもう限界だ…
ケアマネジャー(介護支援専門員※以下:ケアマネ)は、介護や福祉の要ともなる職業であり、とても重要な役割を担う存在です。
ケアマネは国家資格ではありませんが、取得するのに「現場経験5年以上」+「難関試験」をクリアする必要があるため、かなり狭き問をくぐらなければなることができない職業でもあります。
しかし、せっかくケアマネの資格を取得して、この職業に就くことができたとしても、新人ケアマネのうちに「辞めたい…」と悩み退職をしてしまう方も少なくありません。
僕は、施設ケアマネとして2年3ヶ月働きましたが、人間関係からくる精神的ストレスが限界に達し、病院に通わなければならないほどになったので、なくなく大好きだった「介護」の仕事を離れました。
何を「新人」と定義するかは難しいところではありますが、僕は現役時代によく先輩ケアマネから「一人前になるには、最低でも3年はかかる」と言われていたので、3年も働くことができなかった僕は、新人ケアマネのうちに「辞めたい…」と悩み、退職を決意したうちの一人とも言えるのではないでしょうか?
僕のように、様々な理由で新人ケアマネのうちに「辞めたい」と思ってしまう方は少なくありません。
では、いったいどんなことが原因となり、新人ケアマネは「辞めたい」と思うのでしょうか?
自分自身の過去と照らし合わせたときに、気になったことの一つでもありましたので、今回は「新人ケアマネが「辞めたい」と悩み退職理由にする7つの原因とは?」と題して、調査してみました。
この記事を読んでいるということは、あなたも新人ケアマネではあるけれど、「辞めたい」と悩んでいるのか?または、新人ケアマネを育成する上司の立場で、最近元気のない新人ケアマネの気持ちが気になっているという方なのかもしれませんよね?
この機会に、しっかりと新人ケアマネが「辞めたい」と思い、退職理由に選ぶ原因となってしまう「理由」について、把握してみて下さいね!
言葉にできない気持ちをためこんだままでいると、僕のようにある日突然、気持ちが壊れてしまうこともあるかもしれませんよ…。
もくじ
新人ケアマネが「辞めたい」と悩み退職理由にする7つの原因とは?
それでは、さっそく新人ケアマネが「辞めたい」と悩み退職理由にする◯つの原因について、調査した結果をご紹介していきます。
もしも、あなたが新人ケアマネで「こんな悩みがあるのは自分だけなのかな?」と思い込んでしまっているのならば、他の方の意見を聞くこともかなり参考になるのではないでしょうか?
この調査結果が、何かしらあなたのお役に立てることを願っております。
人間関係
僕自信もそうでしたが、人間関係による精神的ストレスは、業務が「辛い」とか「大変」であること以上に、「辞めたい」と思う大きなポイントです。
ちなみに、「人間関係」はケアマネだけではなく、どんな職業でも退職理由の1番だそうです。
冒頭でも触れたように、ケアマネはそもそも取得するのが難しい資格のため、全体数が少ないという特徴があります。
なので、必然的に事業所内でも限られた狭い人間関係の中で過ごさなければならないことがほとんどです。
その狭い人間関係の中で、悩みはじめてしまうと、ケアマネという専門職がゆえに、他サービスの仲間たちに相談をしても本当に求めているアドバイスをもらえなかったりするので、孤独感を強く感じてしまうという方も多いのではないでしょうか?
また、職場外でも他事業所や利用者様・ご家族とのコミュニケーションを図ることが絶対に必要になる職業ですので、人見知り基質の方は、そもそもコミュニケーション事態が人間関係のストレスになるという方もいらっしゃいます。
その中で、困難事例とも呼ばれる難しいケースを持ってしまうと、日々の業務の中での人間関係のストレスがかなり大きくのしかかり、負担感に耐えられなくなってしまうこともあるようです。
このように、人間関係に悩み「辞めたい」と思う新人ケアマネは、かなり多いのではないでしょうか?
ちなみに、僕が新人ケアマネを辞めることになった、職場内での人間関係に関する具体的なエピソードは、コチラの記事で赤裸々に告白していますので、気になった方はぜひご覧下さい。
>>僕が大好きだった「介護」という仕事を離れることになった本当の理由…
時間外出勤などのプライバシーの無さ
ケアマネの業務は利用者様やそのご家族の都合により、臨機応変に対応をしていくことが求められはしますが、休日出勤や時間外労働があまりにも増えすぎると、自分自身のプライバシーが侵害されストレスを感じてしまうという新人ケアマネさんもいらっしゃいます。
これは僕自身の体験談でもありますが、ベテランの先輩ケアマネから「ケアマネにプライベートなんて無いんだよ!」と怒鳴られたときには、かなり困惑しました…。
ケアマネだって、一人の人間ですし、プライベートで家族や趣味に使いたい時間だって沢山あります。
このように、間違った古い価値観を押し付けてしまうような環境では、精神的ストレスを感じてしまいますよね?
熱心に業務にあたろうとするがために、個人の携帯番号を利用者さん本人やご家族に教えてしまったがために、自分のプライベートの時間でも連絡が入るようになり、気が休まる時間が無くなったという事例もよく耳にします。
書類が多すぎる
新人ケアマネが直面する業務面での問題。
その1位と言っても過言ではないのでは?と思えてしまうほど、大変なのが「書類作成」ですよね…。
前職が何かにもよりますが、現場で働いてきた方がいきなりデスクワークの多い業務を行うことになる訳ですので、PC使って書類作成をするのは、なかなか骨の折れる作業です。
しかも、ケアマネが作成しなければならない書類の数はかなり膨大…。
僕も現役時代に「もう、なんでこんなに作らなきゃならないんだよ…。もっと利用者さんとの会話をしたいのに…。」なんて常日頃思っていました。
毎月更新しなければならない書類の山…。
さらには、そこに実地指導が入るともなれば、もう最悪です…。
まして、新人のうちはどんな書類があるのか?すら理解するのに時間がかかりますし、更新のペースにも頭を悩ませるものです。
覚えることが多すぎる…
介護保険や福祉のプロとして活動をしていくことになるケアマネ。
「知りませんでした。」では済まされないことも沢山ありますので、年々変わっていく制度への理解を深めたりするためにも、自分自信で勉強を続けなければなりません…。
また、更新研修やその他の研修も沢山あるため、頭の中を片付けるだけでも「もういっぱいいっぱいで疲れた〜」と叫び出したくもなりますよね…。
難関試験をクリアしてケアマネになったからと言っても、もちろん全ての知識を把握している訳でもありません。
しかし、この「分かっていて当たり前」という価値感を押し付けられるのは、大きな精神的ストレスにもなります。
新人ケアマネにとって1年目の業務というのは、あまりにも覚えることが多すぎるのです…。
理想と違った
介護や福祉の仕事をしていると、その道のプロであるケアマネに憧れたことがあるという方も多いのではないでしょうか?
しかし、苦労をして実際にケアマネになってみると、その業務の多さや責任感の重大さに押し潰されそうになることがあります。
さらにそれだけではなく、自社の営業という業務を任せられたり、その他の業務を兼務させられたことで「こんなはずじゃなかった…」とストレスを感じてしまう人もいらっしゃいます。
僕自身、介護の仕事を志したときに、一番の違和感を感じたことは、利用者さんを「お客様」と呼ばなければならなかったことでした。
介護や福祉の仕事に取り組む方の中には、人と人とのコミュニケーションや関わり合いが好きだという方も多いはずですが、組織に属して一人の会社員としての立場で働く限りは、ボランティアではありませんので、会社にとっての利益を考えて業務を行う必要があります。
ましてや、ケアマネは会社と利用者さんの窓口的な役割にもなりますので、外回りをする際には会社の顔として営業活動もしなければならないことがありますよね。
このように「本当にやりたかったこと」から徐々に業務内容がそれていけばいくほど、フラストレーションを抱え「辞めたい…」と思ってしまう新人ケアマネも多いのでないでしょうか?
新人だからこそ感じる「違和感」というものも、ありますよね…。
給料が減った…
「現場で働いていたときの方が給料が多かった…」という方も多いようです。
ケアマネになれば処遇改善手当ももらえなくなりますし、夜勤がないところでは、夜勤手当が無くなった分、給料が減ってしまいます。
またケアマネ業務を行うために、転職をした方は、もう一度振り出しからスタートすることになる訳ですので、ボーナスや昇給面でも不安を抱いてしまうものです。
「慣れない業務でストレスを感じるし、しかも給料は以前よりも低くなった…」
これでは、「やりがい」を感じながら仕事をすることができないという気持ちも分からなくはないですよね?
介護業界全体の賃金底上げについては、何年も前から言われ続けていることではありますが、人手不足が深刻な問題として進む中、上級資格であるケアマネの給料があまり高くないという現状は、若い人が長くこの業界で仕事を続けることができない大きな原因の一つにもなっていると僕は思います。
ちなみに、20代男性ケアマネの平均的な給料については、コチラの記事でも調査をしていますので、気になった方はぜひご覧下さい。
>>ケアマネ20代男性の給料・年収は?昇給やボーナスについても調査!
覚悟が足りなかった
・現場が長いと腰が痛くなるから、座って仕事ができるケアマネになりたいな…
・書類を作っている方が楽そうでいいや〜
・夜勤したくないし、ケアマネになってみようかな…
今までお伝えしてきた内容から、ケアマネの業務がどれだけ大変なものであるか?あなたはもうご存知(または体験中)かと思います。
なので、これらの理由からケアマネになることを決意した方々にとっては、この現状の辛さには耐えきれないものがあるはずです。
どんな仕事もそうですが「楽をして稼ぐ」だなんてあり得ませんので、この現状に陥ってしまっているのならば、それは「覚悟が足りなかった」と言われても仕方がありませんよね。
ケアマネの能力次第で、利用者さんの人生が決まると言っても過言ではないはずですので、ケアマネになる方には、仕事における責任感と覚悟は持ったうえで挑んでいただきたいと思います。
新人ケアマネが「辞めたい」と思う前にできる改善策を提案!
上記でお伝えしてきた内容を踏まえて、新人ケアマネが「辞めたい」と思ってしまう前にできるのでは?と僕が考える改善策をご提案します!
ぜひ、「ケアマネを辞めたヤツの意見なんて…」なんて思わずに、まずは耳を傾けていただける嬉しいです。
さて、僕が考える新人ケアマネが「辞めたい…」と思ってしまう前にできる改善策、それは「しっかりとコミュニケーションを図ること」です。
「初心忘れるべからず」とはよく言いますが、ベテランになればなるほど、新人ケアマネだったころの感情というのは、薄れてしまうものなのかな?とも思いますが、忘れてしまいがちになるからこそ、主任ケアマネやベテランのケアマネさん方には、しっかりと新人ケアマネさんとコミュニケーションを取ることで、新人ケアマネが抱えている悩みを吐き出しやすい環境作りをしていただきたいと願います。
人員不足を理由に、新人ケアマネに冷たくあたってしまったり「向いていない」と思わせるような言動をしていませんか?
本当にその言葉は「愛」のあるものなのでしょうか?
日々、新しいことに挑戦し続けなければならない環境というのは、それだけで心身的なストレスを感じるものです。
また、チームワークが出来ていない職場では、個人の負担が大きくなりすぎてしまうため、休日も頭から仕事のことが離れないという状況になってしまいがちなものです。
そこで、ケアマネさん同士がしっかりとコミュニケーションを図り、自分以外の担当利用者さんの情報も最低限把握するように勤めれば、担当ケアマネが休みの日でも、業務を円滑に回すことができるはずです。
ここまでは、「環境」の面について最善策の提案をさせていただきましたが、もちろん新人ケアマネ自信もしっかりと「責任」を持って働くことは意識しなければなりません。
そこで、僕がご提案させていただきたいのは、新人ケアマネだからといって「分からない」というスタンスではなく、自分は介護・福祉の「プロである。」という認識をしっかりと持つということです。
この「プロ意識」というのは、経験とともに高まってくるものでもありますが、新人のうちからこの意識を持って取り組めているかどうか?だけでも、短期間に得られる知識量や気付きは大きく異なってくるはずです。
理想と現実のギャップに苦しむこともあるかとは思いますが、今できることをしっかりと積み重ねてさえいれば、自ずとスキルアップすることができるはずですし、真剣に取り組む姿勢は利用者さんにも伝わるはずです。
ぜひ、不器用でもマジメな対応をすることで、業務に取り組んで頂きたいと願います。
しかし…。
僕のように、体調を壊してしまうほど、悩みが深く精神的ストレスを抱えてしまうほどになったのならば、無理にケアマネを続ける必要はないかと思います。
自分が好きだからこそ、のぞんで挑んだ「ケアマネ」という仕事。
やりがいを感じながら働けることがベストですよね…。
ちなみに、上記では「給料」に関しても新人ケアマネが辞めたいと思う理由の一つに挙げてみましたが、会社の給料があまり期待できないのならば、自分で副業という形で収入を得ていくという方法もありますよね。
以外と、ケアマネのあなたにだからこそできる副業というのもあるものですので、コチラの記事でその一部をご紹介しております。
気になった方はぜひご覧下さい。
>>ケアマネ+在宅ワーク副業は可能か?会社にバレずに収入UPする方法
おわりに
新人ケアマネだからこそ抱える大きな悩みがありますよね…。
どんな職業でもそうですが、慣れてしまうまでの最初の一年というのは、なかなか大変なものです…。
ましてや、介護・福祉のプロとされるケアマネの業務は、若葉マークをつけて働くわけにもいきませんし、ケアマネであるというだけで、介護職や看護職などの現場のスタッフさんから「ケアマネのくせに」なんて嫌味を言われて、辛い想いをすることだってありますよね。
誰にも言えない悩みを抱えたまま、ケアマネの業務にあたることは、非常に大変な日々になってしまいますので、できる限り上司や先輩に相談をしながら業務に取り組むことをオススメします。
しかし、その上司や先輩が微妙なこともありますので、ケアマネとして働きたい!と強く望むのであれば、他の職場に転職するのも一つの手ですよね。
「ケアマネにしかできないこと」は、必ずありますので、あなた自信の「理想」と「現実」を比べたときに、無理をせずに取り組める方法を模索していただきたいと想います。
僕は「頑張れ」だなんて言いませんが、この記事が「辞めたい」と悩む新人ケアマネさんにとって、何かしらのお役に立てれば幸いです。
それでは、今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
優斗
こんにちは、彦摩呂です。
ユウトさんのブログ、いつも共感してしまいます。
私も、ケアマネになり、仕事が上手くいかず鬱病になり、そして、3年の月日を経て、再度のケアマネ業復帰、自分でケアマネ事業所を立ち上げ、そして昨年の法改正での管理者=主任ケアマネ限定、そして事業所を閉め、今は障害者作業所の施設長をやっています。
ケアマネ業をやっていてつくづく思わされた事。
それは、頭デッカチで威張っているケアマネの多い事。
今まで現場で必死に働き、ケアマネ、相談員等に頭を下げて、ケアマネになった途端、福祉用具、他サービス事業所が頭を下げて来る。そりゃ、威張りたくもなるけど・・・
やはり、現場でやっている介護士達には、頭が上がらないはずではないかと思います。
私は、ケアマネが無くなって、利用者とサービス事業所が直接に契約するのが一番いい、シンプルな形ではないかと思います。
今後も、ユウトさんのブログを楽しみにしています。
いつも、ありがとうございます。
彦麻呂さん、コメントを頂きありがとうございます!
多くの経験をお持ちなんですね…!
ケアマネは、「ケアマネ様」なんて言われ方をすることもありますが、そもそも主役は利用者様ですので、どちらか一方だけが偉いだなんてことはあり得ないんですよね…。
「利用者とサービス事業所が直接に契約するのが一番いい、シンプルな形」という彦麻呂さんのご意見、僕は共感できます。
近年AIが目まぐるしく進化していますが、小難しい制度を取り決めるよりも、さらに利用者さんにとってサービスを利用しやすい環境が整うことを願います。
ぜひ、またブログをご覧いただければ、嬉しいです。
これからもよろしくお願いします。
ありがとうございました!